日々のアレコレ。

ブリとはまちが好物なオッサンが感じたこととかを書いておきます。

聖人君子の輝きと独居老人。

親戚と少々話をすることになりました。
話の内容はウチの婆さんの話になり、最近1人で居ることが多いともらしていた事に対して心配だと言われました。

日中、夜間問わず出かけてしまう奴らのせいで要介護者が一人で不安になるという奴で、要するに「断絶解除してもっと行ってやれ」と言う話。

その話からとある独居老人の話を思い出したのでネタにしようかと思います。

 

 

昔、親戚に偉く上品な婆ちゃんがいた。

穏やかな物腰に人の短所よりも長所を見つけてトコトン褒められる人で、それは我が家の人たちからすればイレギュラーで子供の頃からすげぇなあと感嘆してしまう程であった。

簡単な例とすればウチの婆さんがドッキリ番組でガクブルしたり痛い目に遭う芸人さんを見て涙流してヒーヒー言いながら笑うのに対して、その婆ちゃんは泣くにしても可哀想になって泣いてしまうと言う、涙にも違いがあるのねと思ってしまえる程であった。

 

うちの親は、自身の母親の婆さんよりもその婆ちゃんの事が好きでリスペクトしていた。

「私も婆ちゃんみたいな人になるんだ!人を悪く言うのではなく人の良いところを沢山見つけて褒められる人になるんだ!」
と昔からよく言っていたが、子供ながらになれるわけがないと思っていたので鼻で笑ってしまった。

あの婆ちゃんは正月に自分の好きな親戚を呼んでおいて子供とその家族を悪く言わないし嘘もつかない。
そもそも子供に差もつけない。
もっと言えば自分の母親の世話を無視して夜夜中出歩いたりはしない。

世の中は残酷で、どんなに願っても願うだけでは叶わないものはある。

とりあえず婆ちゃんに心酔仕切っていた母親に中学生の頃「将来結婚したくなった時に親同士で顔合わせとかするのだから、私の機嫌を損ねない方がいい。従順でいるべきだ」と突然脅迫をされた事があった。

自分は親は死んだことにすると言い返した。
猛反発をしようとした親に「だから婆ちゃんに頼んで身元保証人になって貰う」と言うと「あの人は素敵な人だから安心ね」と怒りが収まってしまった。

この結果には正直驚いた。

 

さて、これだけ聖人君子のように思われている婆ちゃん。
親はある日突然思いついたかのように弟と旦那と共に泊まりがけで婆ちゃんの家に遊びに行ってきた。

婆ちゃんの所は子供達も巣立ち、旦那さんも亡くして居て、暫く独居老人をしていた。
そこに親たちが遊びに行ったので大層喜んでくれたらしい。

その間、母親の実母の婆さんと実子の自分は(利害の一致を見たが)放置されることとなった。
帰宅した親は、さぞかしご機嫌かと思ったが中の上と言った機嫌で、聞いてもいないのに理由を語り出した。

 

要約すると独居老人生活でかつての聖人君子振りが鈍っていて、ワガママさが発現していてガッカリしたと言うことであった。

ワガママは親たちに向かったのではなく、出前を取ろうとした際に営業時間や混雑等を理由に断られかけたのを、以前の婆ちゃんであれば聖人君子発動で気持ちよくこちらこそごめんあそばせ」と済ますところを「わざわざ遠方から家族が来てくれてるんだからちょっとくらい良いじゃない。待つからやってよ」と店に向って言い、店の都合を押し切ったらしく。

理想の人の今を見てガッカリしたらしい。

 

まあ、帰って来て聞いてもいないのにそう言う話をする段階で聖人君子は夢のまた夢であると思う。

 

今回、婆さんのひとり時間が長い事からそこら辺の事柄が心配になったが、元々ワガママ婆さんなのであまり関係ないなと1人になってからほくそ笑んでしまった。

とは言え、やはり人との繋がりは大事だなと言う風に思った話です。

 

完全に余談ですが、かつての輝きが鈍った聖人君子様に妻は数回会ったことがあるが、褒められ耐性が皆無な妻は少しの時間で褒められたり聖人君子ぶりを目にして「どうしたら良いのかわからない」と困惑していました。